こんにちは。
保険を売らない独立系ファイナンシャル・プランナーの下田幸彦です。
最近では、インターネットで保険に加入することも一般的になりました。
医療保険、がん保険、就業不能保険などは、合理的に選ぶならネット保険で十分だ──。
実際、私もそう考えています。
しかし、”この保険だけは、「ネットではなく人から入った方がよい」”と強く考えている保険があります。
元保険ショップ店長がおすすめする、
営業マン・代理店経由で入った方がよい保険とは?
それは、死亡保険(生命保険)です。

なぜ生命保険は人から入った方がいいのか?──
医療保険やがん保険は、基本的に本人が保険会社に請求してお金(給付金)をもらいます。
病気やケガが治って退院して少し生活が落ち着いてから請求することが一般的です。
この時、本人は生きてますから保険金(医療保険などは給付金と言います)の請求は比較的スムーズです。
しかし、死亡保険の請求は違います。
他の保険とは決定的に違う“ある事情”

一般的に死亡保険金(生命保険)を請求するのは本人ではなく、残されたご家族や受取人です。
保険金の請求をする時の状況は、精神的にも余裕がない状況がほとんどではないでしょうか
- 「生前にどんな保険に入ってたのかしら?」
- 「保険会社の連絡はどこ?」
- 「どこでどの書類を準備すればいい?」
──そんな、悲しみと混乱の中で、冷静に保険金の請求手続きを進めていくのは精神的にも苦しく辛いものです。
悲しみの中でこそ“人”の存在が大きい
たとえば、信頼できる保険代理店やお付き合いのある保険営業マンがいれば、
- お通夜・葬儀の前後に電話一本で連絡がつく。
- 必要書類をリストアップしてくれる。
- 書類の書き方を教えてくれる
- 何より「この人に頼めば大丈夫」という安心感がある
という安心感が得られますし、遺された家族の精神的な負担を大きく減らすためのアドバイスをもらえるかもしれません。
これが、私が死亡保険(生命保険)を「人」から入るべきと考える理由です。
保険営業マンは信用できるのか?という不安について
もちろん、保険営業マンや代理店に対する不信感を持っている方も多いと思います。
私自身、かつて総合保険代理店で保険ショップ店長をしていた経験から、保険を売る側の気持ちもわかりますし、信頼できる営業マンとそうでない営業マンもたくさん見てきました。
現在は保険を売らない中立の立場のFPとして、信頼できる“窓口”を事前に持っておくことが大切だと考えています。
保険の勧誘の時だけ熱心で、加入後に連絡がつかなくなるような保険営業マン(代理店)ではなく、給付などの手続きの場面にしっかり寄り添って動いてくれる人を見つけておくことが、残された家族にとって精神的な支えになってくれることもあります。
まとめ:数字だけでは割り切れない保険の現実
保険選びの時は「数字」で判断していくべきですが、100%数字で判断できるものでもありません。
そこには加入する人の気持ち(感情)があるからです。
特に死亡保険は、お金と感情が強く大きく動く場面に必要なもの(金融商品)です。
だからこそ、価格の安さやネットの手軽さだけではなく、「いざという時に誰が動いてくれるのか」も基準に選ぶべきと思います。
