こんにちは。
青森県八戸市の「保険を売らない」独立系ファイナンシャル・プランナーの下田です。
今回は、これから資産運用を始めたい方へ「お金の置き場所の考え方」についてお伝えします。
投資は“何を買うか”より“どう分けるか”が大切
最近、お客様からよく頂くご相談がこちら。
これからNISAで投資を始めたいんですが、何に投資したらいいですか?」
この質問を受けるたびに、「投資の本質からちょっとズレた質問だけど、大丈夫かな」と感じてしまいます。
なぜなら、投資で本当に大事なのは「何を買うか」よりも「配分をどうするか」が重要だからです。
配分を考えずにとりあえず投資をするのは、
栄養バランスを考えずに、好きなおかずだけを詰めたお弁当のようなもの
例えば、こんな感じでしょうか。

育ち盛りのお子さんなら大好物で毎日でも飽きないかもしれませんが、
こんなお弁当ばかり食べ続けていたら健康が気になりますよね?
まずアセット・アロケーションで、資産のバランスを決める
投資をするなら、まずは投資全体のバランスを考えて欲しいと思います。
このバランスのことを「アセットアロケーション」と言い、
株、債券、現金、不動産などの複数の種類の資産を、どの割合で持つか決めること
例えば、投資の資金全体を100%としたとき、
| 株式 | 30% |
| 債券 | 20% |
| 不動産 | 20% |
| 金(GOLD) | 10% |
| 現金 | 15% |
| 暗号資産 | 5% |
というふうに、大まかな配分を決めます。
これが投資の“栄養バランスを考えた組み合わせ”(アセットアロケーション)です。
ポートフォリオで具体的な投資商品を決める
アセットアロケーションで「株式の割合」を決めたら、次はその中身を考えていきます。
具体的にどの銘柄・ファンドを組み合わせるかを決めていきます。
- S&P500連動のインデックスファンドに30%
- 日本の高配当ETFに20%
- 米国の個別株に10%
このような商品レベルでの割合を考えることをポートフォリオといいます。
単に「株式60%」だけでは、リスクは見えない
ここで重要なことがあります。
同じ「株式」でもリスク(株価の動きの大きさ)の性質は大きく異なります。
- 配当重視の安定株
- 成長重視のグロース株
- 新興国株
など、値動きの激しさや下落時の耐性が全然違います。
資産を3層構造で考える
ここで、投資全体を3層構造で考えます:
第1層:守る資産(生活防衛資金)🛡️
- 現金、普通預金、国債
第2層:育てる資産(安定運用層)🌱
- 債券ファンド、バリュー株ETF、金など
第3層:増やす資産(成長追求層)🚀
- グロース株、深層テーマ、仮想通貨など
「何をどの層に置くか」を決める
これを使うと、たとえばこんな表が作れます:
| 層\資産クラス | 株式 | 債券 | 現金 | その他 |
|---|---|---|---|---|
| 守る | 高配得ETF | 国債 | 普通預金 | – |
| 育てる | バリュー株 | 優良社債 | 定期預金 | REIT |
| 増やす | グロース株 | ハイイールド債 | – | 仮想通貨 |
実例:50代独身女性Aさんの場合
Aさん(53歳・会社員・貯蓄1500万円)は、
将来の不安から投資に関心を持ちつつも、
「損しそうで怖い」と感じていました。
そこでAさんに、資産の3層構造とマトリクス設計をご提案。
- 生活防衛(守る):500万円 → 普通預金・定期預金
- 安定運用(育てる):700万円 → 国内債券ファンド、バリュー株ETF、REIT
- 成長追求(攻める):300万円 → 全世界株式、米国ETFなど
Aさんからは、「“守りながら育てていく”感じがして安心」「無理なく取り組めそう」と好評でした。
FPは資産配分を設計します。
投資の成功は、銘柄選びの巧さよりも、
全体のバランス設計=配分にかかっていると言っても過言ではありません。
そしてこの配分設計には、
「目的別にお金を分ける視点(3層構造)」と
「資産クラスごとのリスクを分ける視点(アセットアロケーション)」の両方が必要です。
私たちFPは、資産を“目的と役割に応じて設計する”専門家。
栄養士があなたに合った食事プランを提案するように、あなたの人生に合った資産配分を一緒に考えます。
